ネクステージ内部告発の不正疑惑をまとめみた！第２のビックモーターか？

中古車販売業界トップのビッグモーターに続き、業界第２位のネクステージでも保険契約の捏造をはじめとする複数の不正行為が報道されています。

ネクステージの現役社員や元社員からの内部告発があり、今回の騒動になりました。

そこで今回は、内部告発した不正疑惑の内容や、これまでのニュースで判明している不祥事について情報をまとめました。

ネクステージ内部告発の数々と対応策の発表について

ネクステージに勤める社員と既に退社している元社員からの内部告発により、不正疑惑が報道されました。

既にビッグモーターによる不正契約や悪質な販売行為などが明らかになっており、その最中にネクステージも？という感じですよね。

ただネクステージは不正疑惑が報道された後すぐに、代表取締役社長の浜脇浩次が辞任をすることを発表しており、なんとかビッグモーターとは違うというイメージ回復を世間に示しました。

今後については、完全ホワイト企業として再興していく方針を発表しており、悪質な販売等々は是正されるのではないかと思います。

ですが、自動車保険会社がネクステージの資本関係や経営に深く関わりがある事が、経営陣の顔ぶれからわかっています。

ちなみに2022年度のネクステージにおける保険料収入は全体で約170億円となっており、そのうちおよそ約70億円程度が損保ジャパンとのことです。

しかも、ネクステージで保険事業を統括していた担当役員が2023年9月初旬に病院で亡くなっていることがわかっており、この保険担当の役員が報道機関からの不正疑惑に関しての質問状について、回答の作成に携わっていたとみられますが、その後に亡くなったこととの関連性は今のところ分かっておりません。

改めてこれまでに内部告発されている不正疑惑について情報を整理したいと思います。

不正疑惑　自動車保険の契約捏造

自動車保険のノルマを達成するために、複数の社員が友人などの名義を使って自動車の保険契約を捏造していたことが報道機関により明らかにされました。

ネクステージは2023年8月、ビッグモーターによる保険金の不正請求疑惑が浮上したことを受け社内調査をした結果では「不正は見つからなかった」と公表しています。

保険金の不正請求はしていないが車両での類似の事案として、2020年10月、ある店舗の社員が友人に依頼し、下取りした中古車に本来は必要ない任意保険を契約し、その後の調査で同じ店舗の3人、ほかの店舗の4人でも類似の事案を確認したということです。

それぞれの社員に対して事案にあった懲戒処分を行い、保険会社には報告済みと発表しています。

ネクステージとしては今後不正契約が起こらないように、全社員に対してインセンティブの報酬を廃止する方針を発表しました。

インセンティブを受け取るためなのか、ノルマを達成するためなのかは甚だ疑問ですが、別名義で高額な保険を契約するなどあってはならないことですよね。

ただ、ネクステージとしては一部の店舗の従業員で行われていたこととして報告されており、現在はそのような不正契約はないとしています。

不正疑惑　メーター改ざん

ネット上でメーター改ざんについて言及している呟きがありますが、こちらはデマであることが判明しています。

メーター類の改ざんは現在の法律では違法とされており、業界全体でチェックされており、メーターが巻き戻しされてしまっている場合は、説明の上その金額分しっかりと減額して販売したりと適正な販売が行われるように是正されているようです。

実際に違法行為として逮捕されているケースもあるため、現在このような行為はほぼ無いと言って差し支えないですが、法律で規制される前の過去にはメーター改ざんは業界全体でも蔓延されていたという情報もあります。

そしてネクステージの公式ホームページには、車を個人売買する場合のメリットデメリットが書かれていました。

【車の個人売買で気をつけたいメーター改ざんとは？個人間の売買は慎重に！】

引用：ネクステージHP

こちらの記事には、個人売買はコストを抑えることができる反面、メーターの改ざんやメーターの巻き戻しがあった過去の事例を取り上げ、専門店では不正行為ができなく「中古車は専門店で購入するのが安心で安全」と記事の最後を閉めています。

不正疑惑　パンク捏造による過剰請求

ネクステージでは保証サービスの一つに「タイヤの無料交換」というのがあります。

中古車を買うとき、保証への加入を渋る客がいたら、保証を売るために『タイヤが古くなったら、パンクさせればいいんですよ』と客に“悪知恵”を吹き込む営業マンは非常に多かった

引用：文春オンライン

このように加入を渋るお客に上記のような内容を伝えるのは、詐欺行為にあたるのでは？と言われています。

なぜこのような事がおきるのかというと、タイヤを無料で交換する時でも整備の工賃代が別途かかりそれを売上として計上できるからなのです。

「売上をあげなければならない」という事があると、小さなことでも不正に手を出してしまうのかもしれませんね。

「太めのネジの頭だけを残してタイヤの上に載せれば、釘が刺さっているように見える。客には『パンクしていました』と写真を見せて報告し、新品のタイヤに交換する。これで工賃分数字が稼げる。無傷の古いタイヤは自分の懐に入れて、オークションで横流しするんです」

引用：文春オンライン

しかも客の車のタイヤをオークションで横流しするとは！凄い悪知恵ですよね。

この件について、報道機関が事実関係の確認を求めたところ、ネクステージ公式サイトにて下記のように回答しています。

・過剰請求により不利益を被るのは、保証を委託している取引会社である
・タイヤに釘をさすような行為を過去に認識したことはない
・このような事案が発生した場合は、対象社員は降格処分し、取引会社には事案報告する
・タイヤ保証販売時のセールストークについては、2018年10月に把握し厳重注意した
・2020年3月にタイヤの横にボルトを置きその写真で申請した件は認識しており、対象社員は降格処分し保証委託会社には報告済み、費用は当社負担で対応
・社内文書にて懲罰基準を明記、コンプライアンス項目内で禁止事項とし、詐欺行為となる旨記載

このような回答をしており、タイヤ保証販売時のセールストークについては、当時はこのようなセールストークを想定していなかったため、厳重注意のみの対応だったとのことでした。

ビッグモーターで話題の環境整備をやっていた

ビッグモーターでも話題になっていた「環境整備」ですが、ネクステージでは「役員巡回」という名の社長を含む役員が店舗を回る事が３ヶ月に１回ほどあったということです。

その回ってくる役員達は、高級な輸入車に乗ってくるので、威圧的な雰囲気を感じていたという元社員による証言がありました。

パワハラの温床としてビッグモーター幹部による環境整備点検が問題視されていますが、それによく似た事がネクステージでも行われていたんですね。

その役員巡回では

・店舗の美化チェック
・売上の確認

これらの作業が行われ、社長自らが店舗を訪れることもあったそうです。

異常なノルマやパワハラ疑惑

ネクステージ では売上高1兆円を目指すため、社員には異常なノルマが設定されており、数字が達成できないとクズ扱いされるなど、パワハラ行為も横行していたそうです。

また、内部告発によると、ネクステージに所属する社員は、ビッグモーターを辞めざるを得ない人たちがネクステージに行く流れがあったそうで、元ビッグモーターのスタッフが複数在籍していたといいます。

そのため会社の方針等は、ほぼ中身はビッグモーターそのもので、パワハラ体質もかなり酷かったようですね。

「今の社長の浜脇浩次さんはBMで常務取締役まで務めた後にウチにヘッドハンティングされた。浜脇さんが入ってきた2016年頃からルールや方針が『ビッグモーター化』していった。そして、数字が全てだというおかしな社風になっていったんです」

引用：文春オンライン

ある転職サイトの口コミよると

・民度が低い人間が多く、低レベルな事で怒られているのをよく見かける。　店舗によっては店長のパワハラがまかり通っている。（20代女性）
・パワハラがひどい。研修もほとんどない。（20代男性）
・パワハラが日常茶飯事。中途で入社したが、ほぼ教えてくれる人はいなく、マニュアルを見て覚えるスタンス。（30代男性）
・職場ではパワハラが日常的に横行しています。また、パワハラを本社に相談しましたが、配置転換などの対処はありませんでした。（20代男性）
・本社と現場との温度の差が一番大きいと思います。すべての現場ではないと思いますが普通にパワハラととれるものはありますし、残業時間の誤魔化しなども普通にあります。（20代男性）
・上司からの執拗なパワハラがどの店舗でも基本的にある。（20代男性）
・執行役員の担当していた客を神格化している。他のお客さんがいてもその人のほうが優先になる。（20代男性）
・残業時間が多い。パワハラ多い。売れてれば何言ってもいいという考え方はやめた方がいい。（30代女性）

上記に記載したものは一部ですが、20代男性の口コミが多かったです。

そして、どの方もパワハラという言葉が多いですよね！

ネクステージ不正疑惑により株が急落

　12日の東京株式市場で、中古車販売大手のネクステージ株が取引開始直後から急落し、値幅制限いっぱいまで下がる「ストップ安」となった。前日終値よりも500円（21・29%）安い1848円のまま取引を終えた。今年7月10日には3820円の上場来高値をつけていたが、約2カ月で半額以下の水準になっている。

引用：YAHOO!ニュース

業界2位のネクステージでも不正が横行している疑いがあるとの報道を受けて、ネクステージ株が急落しているようです。

一度不正を否定するなど、投資家を欺くような情報開示の影響も大きいようです。

しばらくは不安定な値動きが続きそうだと言われています。

社員の内部告発を受けて今後はどんな会社になる？

度重なる不祥事を受けて、ネクステージではビッグモーターの二の舞にはならないように、先手でイメージ回復を狙ってホワイト企業化を推進しています。

元ビッグモーター出身の社長だった浜脇浩次氏は辞任し、全社員のインセンティブ制度も廃止。

今後は誠実な営業販売を行っていく方針を打ち出しています。

株価も下がっており、売上高にも影響を及ぼす可能性はありますが、会社としてはビッグモーターが倒産間近に迫る状況の中、ここでイメージ回復できれば業界トップとして君臨できるチャンスとして捉えているのかもしれませんね。

今後は業界全体に対しても世間から厳しい目を向けられる可能性がありますが、コンプライアンスを遵守した営業活動をしていってほしいと思います。

ネクステージ不正疑惑に関するよくある質問まとめ

ネクステージ不正疑惑について読者さんが気になる情報やSNSで飛び交ってる質問についてまとめてみました。

ネクステージで自動車保険の契約の捏造があったのですか？

一部の店舗社員により自動車保険契約の捏造があったことを認めており、該当社員は懲戒処分、全社員に対してはインセンティブの報酬を廃止する方針だと発表しています。

ネクステージでパンク捏造による不正請求があったのですか？

実際にあったと認めています。該当社員は降格処分になり、費用はネクステージで負担したそうです。

ネクステージではパワハラがあったのでしょうか？

ネクステージではハラスメントを認めていませんが、転職口コミサイト等ではパワハラの口コミが多数みられます。真相を追求するには他の機関での調査が必要になるでしょう。